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菅井秀樹

オフィシャルブログ   

 

執筆者の写真菅井秀樹

音程が合わないのはどうしたらいいですか?

質問

「私のパートは音程が悪いです。

そこでハーモニーディレクターを使って合わせたいのですが、学校には1台しかないのでどうしたらいいですか?」


回答


なぜ吹奏楽をやるにはハーモニーディレクターがよいのか?

理由を知っていますか?


理由は

①平均律だけでなくて、純正律の音が出せること


②1音や半音よりも細かい音程の差、セント単位で微分音まで出せること


①と②が出来るキーボードはハーモニーディレクターが世界唯一だからです。


でもほとんどの学校がハーモニーディレクターを使う以前の問題を抱えています。


中高生の場合、音程の悪さは

「息がしっかり入っていないこと」

「息が安定供給出来ていないこと」

によることがとても多いです。


キチンと調整された楽器であれば、真っ直ぐ太い息をしっかり入れれば、音程は合うものです。


音程のイメージはその後の問題


真っ直ぐ吹けておらず、音が揺れたり、(緊張するとよくかかってしまう)細かなチリメンビブラートがかかってしまう状況で音程を合わせようとしてもいくらやっても合わないし、音程を合わせようとするあまりアンブッシュアが崩れたり、変な癖をつけてしまいやすいです。


まずは一人一人がロングトーンで吹いた時に真っ直ぐ吹けているか?


これ最近、私が教えている高校生の子も出来ていません。


先日も社会人バンドの練習を見学させていただいたんですけれど、チューニングの際に誰一人、真っ直ぐ吹けてる人がいませんでした。


だから音程が合うわけがありません。


音程を合わせるためにはまず


①楽器の調整

②姿勢

③アンブッシュア

④息の出し方


これを確認してください。


出来てないのに音程が~ってやってる学校がほとんどです。


それも県代表になるようなところでも、高校生でもそうです。


中高生は発育途上で身体が出来ていません。


中学生よりも高校生の方が音が安定してくるのはそうした理由です。


それから女子は生物学的に身体の構造上、どうしても瞬間的な肺活量は男子には劣ります。


(差別じゃないですよ。)


だから毎日、個人の基礎練習でロングトーンで音階練習をしておかないとダメです。


前のブログでも書きましたが、

楽器の調子、自分の調子、自分の癖などによる音程の違いを普段から把握しておくこと。


そうすることで上の①~④の確認が出来ます。



キチンと確認してください❗


2番目

「音程とは幅」です❗


1音の幅、半音の幅が一人一人が掴めているか?


これも普段の個人でのロングトーンによる音階練習で掴んでおく。


そうすると自身で微調整が出来るようになります。


自分の吹いてる音と正しい音程の音との幅を掴む訓練をするには確かにハーモニーディレクターは有効です。


でも上記のことが出来てないのにハーモニーディレクター使っても全く意味がありません。


「音程のイメージ」づくりもこれも普段の個人でのロングトーンによる音階練習がモノを言います。


その段階では声に出して歌ってみるのも大事です。


でもそれも楽器をキチンと調整してもらった上で、まず個人での基礎練習をちゃんとやった上でのこと。


パートでもロングトーンで音階練習をやるのもよいでしょう。


楽曲練習で音程どうのこうのはその後の話です。


おそらくコンクールの曲の練習やってて、音程が合わないからどうのこうのってやっていませんか?


楽曲も個人個人がキチンと吹けるようにさらえていますか?


リズムや音が掴めておらず、楽譜通りに吹けてないと不安があるから、心理的影響で息が不安定になるものです。


緊張しても息が細くなることで音が上がってしまうことはよくあります。


その対策としては楽譜をキチンと頭に入れておくことと、楽譜通りに吹けるように練習しておくことです。


これも当然、普段の基礎練習がキチンと出来ていることを前提条件としています。


ハーモニーディレクターでうんぬんは3番目、4番目くらいの話ですよ。


まずは基礎の見直しをしてください。


楽器がしっかり芯から鳴っていると音程が合います。


音程が合うと互いの楽器が共鳴し合います。


互いの楽器が共鳴すると音が太くなるから、倍音がしっかりなって、音が豊かになります。


力任せに物理的に音を大きくするよりも音が豊かで大きく聴こえ、ホールの後ろの席まで聴こえる音になります。


私はブログで何度も書いてますが、審査員が一番審査のポイントにしているのは

「サウンドの美しさ」です。


それはオフシーズンや普段のトレーニング

基礎練習をキチンとやってないと実現できるものではありません。


だから、まずはそこから見直してください。


まだ間に合います❗


それから先日、見学させていただいた社会人バンドでも気になったことなんですが、


合奏練習中(全体練習中)になんで個人でチューナー使うんでしょう?


チューナーのマイクを楽器のベルに付けっぱなし。


ハッキリ言います❗


「ア ホ か?」


酷い学校だと演奏するステージ上でもチューナーのマイクをベルに付けて演奏してるところがいくつもあります。


「バ カ か ?」


自分達のバカさ加減を宣伝してるようなもの。


これ県代表になるような学校でもやってるから、本当に困ります❗


みっともないから、今すぐ止めましょう❗


個人で練習中にベルにマイクを付けてチューナーで音程を確認することは必要な場合もあります。


合奏中にチューナーに合わせるの?


それは考え方が根本的に間違ってます。


みんなと合わせるんですよ‼️


まあチューニングはします。


でもステージ上はたいていスポットライトで暑いくらいですよね。


だからチューニング室で音程合わせても、ステージでは全体の音程が上がることがあります。


ただそれも普段からのトレーニングをキチンとしていて、チューニング室でしっかり合わせていたら微調整で済む話なのです。


チューナーで音程を一生懸命合わせようとすると針が真ん中に行くように行くようにやってしまいますから、アンブッシュアが崩れたり、不安定な息でやっていたりします。


そうするとメーターの針が真ん中を指して、物理的には一瞬音が合いますが全く音楽的ではなくて、音楽としては使いものになりません。


チューナーの針を真ん中に合わせようとする行為


ましてやステージ上でもチューナーマイクを楽器に付けてる行為


それは非音楽的なんです‼️


すぐさま止めましょう。


みっともないですよ。






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