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菅井秀樹

オフィシャルブログ   

 

楽器購入のためのアドバイス

  • 執筆者の写真: 菅井秀樹
    菅井秀樹
  • 2019年4月26日
  • 読了時間: 9分

桜も終わりましたね。

菜の花が咲いてます。


でも今日はなんだか肌寒いです。


さて学校の吹奏楽部

高校では新入部員が入ってきて、パートも決まってきているでしょう。

中学校は連休明けでしょうか?


今日は保護者向けの楽器購入のためのアドバイスです。


高いお金を出して楽器を購入するのですから、後悔しないようにより良いパートナーが見つかるように参考にしていだけたらと思います。


まず初めに

1、『楽器店をキチンと選びましょう❗』


車を買うのと同じで購入時の値引きだけにとらわれてはダメです。


楽器は定期的なメンテナンスが必ず必要です❗


サックス、クラリネットなどの木管楽器は吹いているうちにだんだんとバランスと言って、キーとトーンホールやキーとキーの連絡などがズレてきます。


そうなると音程が悪くなったり、音の鳴りが悪くなったり、最悪の場合、全く音が出なくなることがあります。


ですから、時々、楽器店でリペアマンにバランス調整をしていただく必要が出てきます。


この調整は素人には出来ません。


特にファゴットやバスクラリネット、バリトンサックスのバランス調整は難しいものです。


これらの楽器のバランス調整が出来るリペアマンは腕の良いリペアマンです。


いいかげんな楽器店は売るだけ売って後は面倒を見なかったり、ペンチで無理やりやって、楽器に傷をつけてしまうということが実際にありました。


さすがにここまで酷い楽器店はそうそうないのですが…


最近はどこの楽器店も自分のところで購入していただいた楽器以外は修理・調整を断ったり、いくらか修理代を上乗せしたりしています。


なので腕の良いリペアマンがいて、信頼できる楽器店をまず探しましょう❗


困ったことに学校に寄っては出入りの楽器店の関係で先生が楽器を購入する楽器店を指定してくるそうです。


でも私は気に入った良い楽器を損をしないように買っていただき、学校在籍中だけでなく、末永く大事に使っていただけたらと思います。


なので必ずしも先生の指定してくるところで買う必要はないと考えます。


あまりにも顧問の先生が強引なようなら、魔法の最強の言葉を言ってください❗


「なんか楽器店からマージン貰ってるんですか?」


私立学校の先生以外は公務員ですから、貰っていたら違法です。


そうは言っても顧問の先生とギクシャクしない程度にお願いいたします。


顧問の先生が出入りの楽器店にこだわるのは上記の通り、普段のメンテナンスが大事だからなんですが、個人購入の楽器もキチンとした楽器店の方が何かと都合がよいし、それが普段、学校に来てくれる楽器店さんなら尚更ですよね。


その辺の理由をキチンと説明しない顧問が残念ながら、あまりにも多いです。


「なんか楽器店からマージン貰ってるんですか?」(笑)


ご自宅から近いとか、お付き合いあるとかもありますし、購入されるのはあくまでも自己責任です。


ご自身の判断でよいと思います。



2、必ず吹いて楽器は選んでください❗


同じメーカーの同じ型番でも楽器により出来不出来が実はあります。


比較的、バラツキが少ないと言われるYAMAHAなどの国内メーカーでもです。


クラリネットは一本一本が元々、グラナディラという木です。


どこに生えていた木なのか?


はもちろんのこと


同じ木でも北向き、南向きの部分かで材質が違ってくるのは容易に想像つくかと思います。


金管楽器にしても職人がつくるワザモノ

つまり工芸品なので、一本一本に個性があるんです。


同じ型番でも吹きやすいものとそうでないもの。

音程の良いものとそうでないものがあります。


同じ型番でも三本くらい実際に吹いてみて選んでください。


なので安いからとネットで買うのは言語道断です。


安物買いの銭失いです。


3、『楽器の選び方』


出来れば最初からメーカーや型番を決めない。


(1)予算について


安けりゃいいやは親の気持ち。


安い楽器(のようなもの)のダメな点として、

①壊れやすい。耐久性がない。


安いものほど耐久性がありません。

個人の趣味で吹く分には困らないかもしれないんですが、毎日、部活で吹くんですよ。


酷いものだとネジを使うべき部分がネジでなくて、固定になってて、修理不能だったことがあります。


②音程の悪さ


安いモデルは合奏向きではないです。


特に音程が悪いんです。


①と関係しますが頑丈に造られていると音程が安定したりします。


例えば、パールのフルート

ポイントアームがあることで音程が安定してるんです。


あまり安いモデルだと本人の努力と関係なしにどうにもならないことがあります。


③音色の悪さ


安いモデルは吹いてみると安っぽい音がするんです。


やはり合奏やった時に安っぽい音だと浮いて変に目立ちます。


吹いてる子どもさん本人がとても恥ずかしい思いをします。


周りとの調和という意味でも好ましくないです。



④抵抗感


吹きやすさと関係あるのですが、吹きやすい楽器は必ずしも良い楽器ではないです。


息の入りやすさのことを抵抗感と言うのですが、これは程良いものでないとダメなんです。


安いモデルは入門機種として設計されているため、当然のことながら、吹きやすい、つまり息が入りやすいワケです。


息が入りやすいと

②音程が悪い

②音色が悪い

となりやすいのです。


音が出過ぎてしまうと開いた安っぽい音になりがちです。

音程のコントロールも難しくなります。


1年生の今はちょうど良くても3年生になる頃には合わなくなります。


それで買い替えた方を何人か知っています。


本当は上達に連れて、楽器を買い替えられたら一番良いのですが、サラリーマン家庭にはものすごい負担ですから、それは無理な話だと思います。


だとしたら、うんと高級な楽器はいりませんがある程度、良いものを購入していただきたいのです。


コストパフォーマンスに優れたものがあるので、そういう意味でも実際に吹いて選んでください。


それから、あっては困るのですが、残念ながら、よく聞く話で…


同じ吹奏楽部の他の生徒さんとあまりにも金額的に差のある楽器だと他の生徒にバカにされることがあるそうです。


中学校で楽器を買ってもらったから、高校でも頑張って続けようと入部したものの、持っていた楽器をバカにされて辞めてしまったとか、ひどいときは不登校になったという話も何人か聞きました。


とても残念ですし、悲しいことです。


その点でもあまりに極端に安いものを買わないようにしてもらえたらと思います。


せっかく高いお金を出すのですから、長く大事に使えるもの

コストパフォーマンスに優れたものを選んで購入していただけたらと思います。


そういう意味でも是非とも予算には幅を持たせていただき、複数メーカーの複数機種を是非とも吹き比べしてみて欲しいと思います。


(2)楽器の選び方


①メーカーを絞ります。


まず初めに三本選びましょう。


予算内で3つ程度のメーカー


好みのメーカーをまずは絞ります。


よくわからない時は買う買わないは別として、そのメーカーの出来るだけ、上位機種

(高価なモデル)を吹いてみてください。


そうするとメーカーそれぞれの考え方や造り、個性がわかります。


これが一番安いモデルだと造りようがないので、あんまり違い出ないんです。


その上で3つのメーカーから1つに絞ります。


②モデル(機種)を選ぶ。


同じメーカーの予算内で3つの機種を吹き比べしてみてください。


値段による違いがわかると思います。


よくわからない時は予算を少しオーバーするモデルを吹いてみてください。


予算より安いモデルは無視してよいです。


機種(モデル)を絞ります。


③同じ機種(モデル・型番)で3本吹きます。


前に書いたように個体差を比べます。


ここでは一番、吹きやすいもの、音程の良いもの、なんとなくでも本人が気に入るものを見つけてください。


それが子どもさんの一生のパートナーです❗


ここまでに都合、9本は最低でも吹くことになります。


10本以上吹くことは必要ありません。


かえって迷うことになります。


選ぶ規準は

○音程の良さ

○音色の良さ

○気に入る、気に入らない。


多少、(吹きやすさ)(購入金額…値引き率)

などです。


中にはプロ奏者の方が吹いて選んだ選定品というお墨付きのある楽器があります。


同じモデルでも選定料10000円程度上乗せされてますがほぼ間違いない物です。


9本も揃えてる楽器店はそうないのですが、しっかりしたところだと揃えてあるか、取り寄せて選ばせてくれるものです。


1本しかないような楽器店は要注意❗


売れ残りかもしれません。


ということは試奏であふれた品物かも。



4、購入時期


(1)入部してから、1~2ヶ月は待ってください。


パートが決まって、まずは学校の楽器で練習

多少おぼつかなくても音階が吹けるようになるくらい。


1~2ヶ月は待ってください。


音階が吹けると試奏して楽器を選べますし、なんとなく違いがわかると思います。


(2)フェアの時期


楽器が一番流通する時期、5月~6月です。

この時期にフェアをやる楽器店が多いです。


普段、お店に置いていないモデルやメーカーのものも置いてあることがあります。


一番選べる時期でもあります。


ただ周りが買うのでつられて思わず、交渉もろくにせずに買ってしまったり、よく吹いてみないで買ってしまったりすることも多いので気をつけてください。


経験上、特に値引率が上がることもそんなになかったです。


せいぜい、お手入れ用品のサービスとか。

チューナーを付けるとか。


たいていは楽器購入したら、お手入れ用品も付けてくれるところが多いのでセールストークにあまり踊らされないでください。


楽器店からすると在庫一掃するチャンスなんで…


特約店だとメーカーが要求する売り上げを達成するチャンスなんです。


中学校1年生はコンクールに出してもらえることもそうないので、ボーナス待ってから7月でもよいと思います。


フェアの時より丁寧に接客対応してくれて、ゆっくり試奏出来ると思います。


ただ冬のボーナス

12月は楽器が一番流通しない時期なので一考です。




5、予算の立てかた。


安いものだと家計が助かるのは当然ですが、高価な物ですから、出来るだけ損のないよう、末永く使えるよう、コストパフォーマンスに優れたものを選んでください。


概ね楽器として評価出来るのはどの楽器も

30万円以上です。


☆ピンきりなのは

・フルート・・・貴金属だから。

・オーボエ

・ファゴット

あたり。


☆元々、高いのは

・オーボエ

・ファゴット

・ホルン

です。


40万円以上~です。


☆安くてもよいものある楽器は

・トランペット

・トロンボーン


一番高いものでも70万円

20万円台後半でも良いものがたくさんあります。


30万円台後半~40万円台ならば、プロも使う良いものです。


☆買う必要がないもの

・打楽器・・・スティックと練習台、譜面台くらい。

・テューバ


☆学校にたいていあるので相談

・ユーフォニウム

・バスクラリネット

・バリトンサックス

個人購入がベストではありますが、高いものですから、顧問の先生とよく相談してください。



20万円台以下の楽器


これらは『教育モデル』です。


リコーダーや鍵盤ハーモニカと同じと考えていただいて良いかと思います。


特に数万円の物はオモチャと言ってよいものがほとんどです。


繰り返しますが、『楽器』は『伝統工芸品』

『職人が鍛えしワザモノ』

『貴金属』

です。


とは言え、高価なン百万円も出すこともありません。


情報を仕入れて、よく吟味してください。


それには顧問の先生


















 
 
 

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