打楽器(パーカッション)って簡単なの???
- 菅井秀樹
- 2019年3月8日
- 読了時間: 4分
先日はチューバの存在意義について書きましたが、今日は打楽器(パーカッション)のよくある質問です。
「打楽器って簡単じゃね?」
「シンバルなんか誰でも出来るよね?」
「パーカッションって何練習するの?」
という話をよく聞きます。
悪く言うとチューバと同じようにバカにされやすいパート
そんなことを言われてしまうのは指導者が打楽器を軽く考えている場合が少なからずあるからなのですが、吹奏楽は管楽器がメインなので、パートを決める際にチューバと同じように最初から打楽器を希望する生徒がいなかったり、人数がたくさん必要になるパートなので余り者が打楽器になるケースが多いからです。
私が指導してきた学校の吹奏楽部の生徒たちは打楽器の子は一言で言うと
器用な子が多かったです。
それから
センスのよい子も多かったです。
あれ?二言になっちゃった。(笑)
まあ中にはどうしようもないくらい不器用な子もいたんですけれど、逆にその子はめちゃくちゃ優れていまして、一度
「その音だよ!その叩き方、忘れるな」と指導したら、器用な子は3回やると3回とも違う叩き方をして違う音になってしまうんですが、同じことを同じように何回でも出来ちゃうんですよ。
掴んだら忘れないんですね。
実はこれは一発で良い音をピシッと決めなくてはならない打楽器奏者にとっては最も必要なことなんです❗
その子はタムやったんですけど、練習ではめちゃくちゃ怒ったんですが、本番のコンクールでもキチンと決めてくれまして、今でも録音聴くと上手いなぁ、凄い⤴️⤴️と思います。
今や二児の母親になってます。
本題に戻ります。
打楽器の1年生がやるのがシンバルやバスドラムなんですけれど、この2つはリズムを刻む上で強拍を担当します。
なので、乱れると全体が崩れてしまうので実は責任重大なパートなんです。
でも音をだすことそのものは一番簡単ですし、練習も叩き方、良い音を追求するだけでよいので1年生に担当させることが多いかと思います。
ですが、100回やって100回同じ音を出すのが最も難しいのがシンバルやバスドラムなんです。
しかも一撃で全体をぶっ壊してしまう恐ろしい破壊力もあります。
どんなに管楽器パートが美しく奏でたとしても一瞬で台無しにしてしまうことがあるのが打楽器
「音を出すのは簡単だけれど、音楽として使える良い音を出すのはとても難しいのがパーカッション」
です。
これ名言かなぁ???(笑)
ステーキ食べるのにただ肉を焼いただけで食べないですよね?
そこへ塩コショウやソースかけますよね?
その最後に料理の味を決める役割がパーカッションです。
コショウにもいろいろあるし、ソースにもいろいろありますが、国産牛肉だったら、お醤油とかワサビとかもよく合うけど、オーストラリア産にはなかなか合わないこともありますね。
ピッタリ合うスパイスやソース
シンバル使うか、バスドラム使うか。
シンバルなんか本当に毎回同じ音を出すのはとても難しいですよね。
3回もやったら、腕が痛くなってくるし。
💤😭💥
どんな音色を出すか、叩き方ひとつで変えなくてはいけません。
しかも一瞬で決めなくてはいけないのがパーカッション
失敗したら、どんなに管楽器の人たちが美しく音楽を奏でててもたった1発で台無しになるのがパーカッション
最後の決め、締めをしてるのがパーカッション
素材を輝かせることが出来るのもパーカッション
それにグロッケン(鉄琴)、シロフォン(木琴)、マリンバ、ヴィブラフォン、チャイム、ウィンドチャイム、シンバル、サスペンデッドシンバル、スネアドラム、バスドラム、タム、銅鑼、カスタネット、クラベス、マラカス、タンブリン、モンキータンブリン、ヴィブラスラップ、トライアングル、ウッドブロック、テンプルブロック、スレイベル、ギロ、ボンゴ、コンガ、鞭、ホイッスル、サンバホイッスル、ウィンドマシーン、ティンパニ
まだまだあるかも…
マーチはもちろんのこと、ラテンやったら大活躍!
これだけの楽器を楽曲に合わせて使いこなさなくてはならないのが打楽器(パーカッション)なんです。
だからオールラウンダーでなくてはなりません。
いろんな楽器が出来るし、一発で良い音をピシッと決めるのがカッコいいので、入部した時はパーカッションをバカにしていたような管楽器の子たちも休憩時間や練習後に打楽器のところにいって、打楽器いじりだすのはどこの学校の吹奏楽部でもありますね。
バカにされやすいけど、実はみんなが憧れるパート
腐らず誇りを持ってください。
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