希望の楽器になれますか?
- 菅井秀樹
- 2019年4月16日
- 読了時間: 8分
最近ブログさぼり気味
ごめんなさい❗m(__)m
この時期、中学校・高校ともに吹奏楽部に新入生が見学に来たり、体験入部、仮入部が行われているかと思います。
今日は新入生向けの話
よく
「私はフルートやりたいのですが、フルート担当になれますか?」
「アルトサックス希望してますが、アルトサックス吹けますか?」
などと新入部員が希望の楽器になれるか?どうか?
希望の楽器を吹けるようになるかどうか?
といった質問を受けます。
4月後半~5月の頭には担当のパート決まりますね。
楽しみでしょう。
さてまず後者の質問
「吹けるようになりますか?」
これは誰でも吹けるようになります。
ただし途中で諦めないこと‼️
中学生の場合
3年間やって全く吹けなくて卒業した生徒は1人もいませんでした。
大丈夫です❗
高校生の場合
「中学校ではテニス部だったんですけど、高校から吹奏楽始めて大丈夫ですか?」
大丈夫です‼️
私も高校から吹奏楽やりました。
上手くないですけど、ファゴット吹いてます。
同級生にもフルート、オーボエ、クラリネット、アルトサックス
まるっきり初心者🔰だったけれど、一緒に始めた子がいました。
クラリネットの彼女は3年時にコンサートミストレスでしたよ。
他の楽器から移って高校で始めてその楽器をやりだした同級生
ホルン、パーカッション
いました。
だから、大丈夫です‼️
さて問題は前者の質問
「希望の楽器になれますか?」
残念ながら、ちょっとくらい音が出ても、ハッキリ言って、それは「マグレ」です。
音が出せることと
良い音が出せること
は違います❗
初心者🔰で初めて吹いたのに良い音が出た❗
これはとても稀な話
20年以上、吹奏楽指導してきて、この子は天才的だ‼️と一番最初に楽器を持った時から、そう感じた生徒はたった1人だけでした。
ちなみにその子はクラリネットでした。
最初から良い音が出せる子はまずいません。
でも逆に全く音が出せない子
これは「この楽器、向いていないかもな」と考えることはよくあります。
特に大型楽器
木管低音楽器
バスクラリネットやバリトンサックス
ちょっとでも音が出ない子はちょっと厳しい。
あとフルート
唇の形なんかも考慮します。
それから以前にも書きましたが顔つき、性格はパート(担当楽器)を決める上で実は重要です。
練習嫌いな子は木管楽器には全く向きません。
度胸のない子はトランペットやアルトサックス、フルートには向きません。
何故なら、ソロがあるから。
トランペットはくよくよしない、あっけらかんとした性格の子がとてもよく向いています。
などと性格が楽器選びにはとても関係があります。
これはバックナンバー読んでくださいね。
https://1219kinsugai.wixsite.com/sugai-musik/blog/性格による楽器の向き不向き
さて希望が通るかどうか?
例えば、
アルトサックス希望の場合
どこの吹奏楽部でもアルトサックス希望者がたくさんいます。
特に高校の場合
中学校でアルトサックスやってきて、自分の楽器を持っている生徒さんも多いと思います。
50人バンドだとアルトサックスは2名いればよくて、3人だとちょっとうるさいんです。
なのでアルトサックスだけなら、各学年に1名いれば十分なんです。
だから競争率は高くなります。
希望してもなれない可能性は高いし、なれてもコンクールに出られない可能性も高くなります。
まず、その覚悟を持つことと、テナーサックスやバリトンサックスでもよいという気持ちがあること。
テナーやバリトン吹ければアルトも吹けるようになります。
最初からバリトンサックス希望する子はあんまりいません。
サックスはそういう楽器
それから、他の楽器を第3希望くらいまでは考えておくべき。
第4希望まであればなおいいです。
私の経験上、第3希望までで決まりました。
第4希望までになった子はいなかったように思います。
第3希望までになる子についても第1と第2希望に人気の楽器を入れてる子だったと思います。
最悪なのが、
第1希望フルート
第2希望アルトサックス
第3希望トランペット
これは人気の楽器トップ3だから、わざわざ希望してもなれない楽器を選んでるとしか言えません。
特にフルートとアルトサックスはどこの学校でも1番人気で希望者が殺到します。
トランペットは状況によります。
意外と第1希望にあげる子がいないこともあります。
低音楽器や打楽器は最初から希望する子はあんまりいません。
だから、私は低音楽器から決めます❗
打楽器は第3希望までに入れる子がわりといることと、希望してなくても打楽器だと担当になっても文句を言う子はほとんどいませんでした。
なぜでしょうね。
オススメのパートは「クラリネット」です。
クラリネット吹ければサックスも吹けるようになります。
クラリネットは吹奏楽ではとても重要だし、たくさん人数が必要になるパート
そうですね。
コンクールの人数制限いっぱいの50人バンドだと
普通のクラリネットで1st.2nd.3rd.
それぞれ3人ずついたらベストです。
その他にEsクラリネット1名、バスクラリネット1~2名いたら御の字だし、アルトクラリネットまでいたら文句ないです。
となるとクラリネットパートは最大で13名くらいいてもいいわけなんですよ。
学校独特の話ですが、引き継ぎも考えると
各学年に3~5人がクラリネットにいてもよいわけです。
ですから、希望の楽器の何番目かにクラリネット希望入れておくとよいかと思います。
あと打楽器
意外と穴
フルートとアルトサックスを希望していて、フルートじゃなきゃ嫌だとか、アルトサックスじゃなきゃ嫌だと特にこだわりがなくてフルートかアルトサックスどちらかならという子はその時の希望者の人数見て、第1希望と第2希望入れ替えるのもよいかもしれません。
どっちも希望者がゼロってことはまずないのですが、よくあるケースでフルートに希望者が殺到❗
アルトサックスは希望者が1名
でも、ほとんどの子が第2希望や第3希望にアルトサックスを入れていた。
ここでフルートから決めると次に殺到するのはアルトサックスです。
でもアルトサックスから決めるとなったらどうでしょう?
競争率はそれほどでもなくなりますよね?
それから、私の場合はフルートもアルトサックスも決めるのは後回しでした。
①テューバ②ホルン③木管低音楽器
④以降はその時による
という順番で決めてました。
これは不人気の順番でもあります。
テューバ、ホルン、木管低音の皆さん
ごめんなさい❗m(__)m
でも絶対に必要なパートなのでこの3つは先に決めていました。
となるとアルトサックスを第1希望としていた子が実は第2希望にバスクラリネット入れてたみたいなことが発生することがたま~にあります。
そうなるとアルトサックスを第1希望にしていた子が他にいなくなることだってあるんですね。
だから、フルートに殺到していて、順番で決めていったら、意外とアルトサックスは競争率が低かったってケースもあります。
☆希望の楽器にこだわりすぎないこと。
☆他の生徒さんとのバランスを見極めること
☆第3希望、第4希望まで考えておくこと
☆どの楽器になっても吹奏楽部で頑張るという気持ちを持つこと
この4つが大事です‼️
やっぱり誰しも第1希望の楽器になりたいものですよね。
でも吹奏楽部はチームプレーです。
合奏には「心のハーモニー」が不可欠です‼️
和を乱す生徒は邪魔なだけです。
「フルートじゃなきゃ嫌だ❗
他の楽器はやりたくない❗」
という生徒さん
たま~にいます。
顔や性格見ると明らかにフルート向きじゃない子がそういうことを言うのが多かったです。
まあ、それはさておき、そういうワガママ言う生徒さんには
「どうしてもフルートじゃなきゃ嫌なら、近くのフルート教室に行きなさい❗その方がいい。」
「ここは吹奏楽をやるところでフルート習うところではない❗」
酷いときは
「あなたみたいな生徒はいらないから、帰りなさい❗」と怒ったこともあります。f(^^;
でも私は強引に私が担当楽器を決めることはしませんでした。
2、3年生
特に3年生と話をして、上手く1年生に話をしてくれるように頼みました。
保護者とも連絡をよく取りました。
いつも1ヶ月くらい担当楽器を決めるのにかけてもよいくらいの気持ちでいました。
それくらいかけても納得いくようにしたかったし、無理矢理、希望を変えたくなかったからです。
でも幸い1ヶ月もかかったケースは皆無で、たいていはどんなに時間かかっても1週間くらいで決まりました。
もちろん、その間
本人たちにじっくり考えもらうし、3年生には自分の担当楽器の良さをたくさん語ってもらいました。
それでもごくごくたま~に希望の楽器にずっとこだわってる子がいることはあるにはありました。
なかなか難しいです。
いくつかの学校の様子聞かせていただくとかなり先生たちや先輩たちが強引に1年生の担当楽器を決めてしまっているという話も聞きます。
もっと時間かけて決めて欲しいなぁとか、どうして不人気の楽器の魅力を伝えないのかなぁと思ってしまいます。
だって毎日これから3年間その楽器をその子は吹くんですよ❗
もしかしたら、高校でもやるかも。
ならば、その楽器を好きになってもらいたいですよね?
今は大学で吹奏楽を教えておられる先生ですが、千葉県の公立中学校の教諭をされていた頃は全国大会常連校
でもその先生
1年生の希望通りにパートのバランスがめちゃくちゃ偏っていてもやらさていたそうです。
理由は私が上に書いたのと同じ。
それでもなんとかなるって言うから、これにはとても驚きました。
確かにそのK先生の学校のサウンド
明るくて元気よくて、とても愉しそうなんですね。
K先生ほどの覚悟はなかったですね。
尊敬する先生です。
さて新入生の皆さん
たとえ第1希望の楽器でなくても担当する楽器を好きになってもらいたいです。
吹奏楽にいらない楽器はありません。
その楽器でも輝けるかどうかは
あなた次第ですよ~❗
頑張って❗👊😆🎵
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