質問
吹奏楽コンクールの評価基準は何ですか?
音程や縦がそこまで揃っていなくてもインパクトや響きが良ければ次の大会にいけるのでしょうか?
何を重きにおいて審査員が評価しているか知りたいです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
回答
私が地区の事務局をしていた関係で、審査員されるような方、何人かと交流があり、コンクール後の懇親会でお話をたくさん聴いてきました。
その中で評価について教えていただいたことです。
審査員が1番聴いているのは 「全体のサウンドの美しさ」です。
何度もいろんなところで書いてきたんですが、ミスがあったら減点ではありません。
全体のサウンドを美しくするためには
①個々の楽器が十分に鳴っていること。
②アーティキュレーションが揃っていること ③音程が合っていること。
少なくとも
・初めの音
・フレーズの1番高い音
・長い音
・最後の音
これは揃えておくべき。
④バランス などです。
その上でインパクトがあればよいです。
縦やアーティキュレーションが揃っていれば地区大会は突破出来ますね。
県大会から先となるとそれ以上のことが必要です。
それから音が硬いのはダメですね。
力任せに音量だしてると音が硬くなります。
音が硬いと楽器どうしがブレンドせず、共鳴もしません。
共鳴しないと倍音が豊かになりません。
ゆえに 「全体のサウンドの美しさ」が重要です。
超ヒント
サックス中心で全体のサウンドを創ると音が硬くなります。
クラリネット中心で創ると音は軟らかくなります。
クラリネットが芯から鳴っていること。
最近よく聴くのですが、高校生や大人の方でもクラリネット吹いてる方で息がしっかり楽器に入ってる方が実に少ないです。
ロングトーン練習してるのかな?と思います。
ロングトーンで最低音も充分に鳴らせるくらい息が入るようだといいですね。
それから、夏のコンクールで特によく中学校の地区大会で見られるのが、ここはどんな意味があって、どう表現するべきなのか?と考えて表現に力を入れようと先生や生徒さん達です。
特にお若い先生や女性の先生、吹奏楽指導経験のない先生が顧問をされてる学校に多く見られます。
大変、残念ですが、審査員はめちゃくちゃクールです。
表現なんてほとんど聴いてはくれていません。
「死ぬほど頑張ったのに…」 「めちゃくちゃ想いを込めたのに…」 全く関係ありません。
特に地区大会では尚更です。
あくまでも全体の合奏技術が大事なんです。
なのでどんなに熱い演奏をしてもどんなに気持ちを込めてもサウンドが美しくなければ、お疲れ様になってしまいます。
頑張ってるのはみんな同じなんです。
ではいつ違いが出てくるか?
全体のサウンドを美しく仕上げるには日々のトレーニングが重要です。
それもオフシーズン 冬場にキチンと基礎練習をやっていたかどうか?
冬にアンサンブルコンテストがありますが、少人数では1人1人がキチンと楽器を鳴らせていて、5人なら5人とも同じくらいの技術レベルであるのが理想です。
周りを聴いて、合わせることが全体合奏よりも重要になります。
少人数アンサンブルがキチンと出来るということは楽器の基礎、合奏の基礎が出来ていなくてはなりません。
アンサンブルコンテストで頑張ることは夏のコンクールに通じるんですよ。
そろそろコンクールは県大会ですね。
楽曲の練習は大事ですが、もう一度、 楽器を持ったばかりの頃 冬の寒い時期を思い出して、基礎の見直しもやってみてください。
初心忘るべからず!
「美しい音が美しい心をつくる。」
私はそう思います。
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