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菅井秀樹

オフィシャルブログ   

 

執筆者の写真菅井秀樹

「君が代」について


君が代は 千代に八千代に さざれ石の

巖をなりて 苔のむすまで


最初の勅撰和歌集である古今和歌集にのっている読み人知らずの和歌である。


国歌「君が代」はこの歌詞に宮内庁の楽式部の雅楽師である奥好義がメロディーを付け、林廣守が手直しして、ドイツ人のエッケルトが西洋和声を付けたと言われています。


雅楽の壱越調で作られているため、「レ」から始まり、「レ」で終わっています。


明治時代に作られた歌ですから、国歌としての歴史はそれほど古くはありません。


しかしながら、古今和歌集は千年前ですし、雅楽も千年以上続く世界最古の音楽です。


グレゴリオ聖歌ですら、諸説あるものの7世紀から9世紀と言われてます。


雅楽は聖徳太子の時代には現在の形になっていたものと思われます。


雅楽で使われる楽器


篳篥のルーツはトルコの軍楽隊で使われているズルナが元と言われています。


ヨーロッパに伝わったものはショームとなり、やがてオーボエやファゴットになりました。


シルクロードを通って、中国や挑戦半島を経由して日本に伝わったものは篳篥(ひちりき)となりました。


同じようにトルコのウードという楽器ですが、元はリュート


これがヨーロッパではマンドリンとなり、シルクロードを通ってインドに伝わったものは

シタールとなり、我が国に伝わったものは

琵琶となりました。


「箏」は中国から伝わりましたが逸話として中国の皇帝の持っていた琴は25弦だったけれど、姉妹に分け与えるあたって

12弦の琴を持った姉は朝鮮半島へ

13弦の琴を持った妹は日本へ渡ったという話があります。

(姉と妹は逆だったかもしれません)


13弦の琴が「箏」ですね。


雅楽は常に諸外国から影響を受けて発展してきたいかにも我が国らしい楽器であり、音楽なのです。


篳篥・・・地の音(大地の息吹)

龍笛・・・空の音(鳥、雲、風など)


笙・・・・天の音(天から射し込む光の音)


まさに天空地


中国の世界観です。


話はそれますが音楽、英語でMusic

ドイツ語ではMusik


この語源はギリシャ語の「ムーシケ」に由来します。


「ムーシケ」とは「調和」のこと


なんの調和かと言うと「宇宙の調和」

ハーモニーなのです。


西洋の音楽も東洋の音楽も「調和」だったのです。

すごい一致ですね。


中国の漢詩が発展してきた出来た和歌に

雅楽の調でメロディー

西洋音楽の和声で

作曲された「君が代」は

常に他国から影響を受けて、学び、それを我がものとしてきたいかにも我が国らしい国歌なのです。


中国や朝鮮半島へのリスペクト


和洋折衷の国歌ではありますが、長野オリンピックでは雅楽によって演奏されました。


東京オリンピックでも雅楽で演奏していただけたらと思います。














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